林業機械学習棟
– この建物で大事にしていること –
1、柱のない10m×10m大空間の車庫にする
2、「岐阜県産材」と「岐阜で生まれた最新技術」を紹介できる建物にする
3、アカデミーの周辺環境・建物と調和した外観にする
建物概要
建物名称:林業機械学習棟(Forest Machine Education Building)
基本・実施設計:岐阜県立森林文化アカデミー木造建築スタジオ(教員:松井匠、辻充孝)
実施設計:株式会社川上建築設計事務所(川上)
設計監理:株式会社川上建築設計事務所(川上)
工事監督:教務課(谷口、丹羽)
施工建築:株式会社ヤマシタ工務店(此島)
延床面積:200.00㎡
構造形式:木造平屋建て
総工費:52,439,220円(税込)
利用開始:2019年4月
設計期間:2018年4月~2018年11月
施工期間:2018年12月~2019年3月
竣工写真:松井匠
– 使用樹種と産地 –
土台:飛騨産ヒノキ
柱:飛騨産ヒノキ
梁桁:郡上産スギ
木造平行弦トラス「柱いらずハリーさん」:県産材ヒノキ
Aパネル:県産材
その他、下地以外の木材は全て「ぎふ証明材」
– 岐阜県で開発された技術 –
木造平行弦トラス「柱いらずハリーさん」
従来集成材でつくっていたトラスを、一般製材品で実現。最大12mまで飛ばすことができます。
岐阜県木材協同組合連合会で開発された技術で、美濃のWOOD ACというアカデミー卒業生による構造設計会社で計算を実施して開発されました。
120角の材料をドリフトピンで接合して、今回の建物では、座堀部分に木の蓋をして、下から金物が見えないようにしています。
※専用パンフレットPDFはこちらから
ヒノキ圧密フローリング「つよスギ」
「つよスギ」という名前の圧密フローリング。
これまでの圧縮技術は、木が水を含むとそこだけ圧縮が戻ってしまったが、岐阜県で開発された圧密加工技術は、水で戻りません。
「つよスギ」だけどヒノキもあります。今回は60%に圧密加工したヒノキ3㎜板を合板に貼った複合フローリング。
最大で70%まで圧密可能です。
岐阜県産材CLT「Aパネル」
厚さ36ミリのCLT(Cross Laminated Timber)。
構造用面材として4mまでの長尺で使うことができ、今回屋根の水平構面を確保するために採用している。